オーストラリアではHypnotherapistとしてちゃんとした資格を持っている人は、たいていの場合、政府から認められている催眠療法協会に所属しているのですが、催眠療法協会のメンバー資格を維持するためには、毎年20時間以上のSupervisionを受けなくてはならない、20時間以上技術・知識向上のための研修を受けなくてはならない、などの厳しい規定があります。
日本で「ヒプノセラピー」と言うと、「前世療法」などが有名で、ちょっと怪しいものであるかのように思っておられる人が多いようですが、オーストラリアでは、Clinical Hypnotherapistという職業が認められており、スピリチュアルではない人も、精神的・身体的な悩みや問題の解決のためにClinical Hypnotherapistを訪れます。
私の通った学校には、先生が3人いたのですが、そのうちの一人は自分で自分がAtheistだと言っていました。長年Forensic Scientistだった後にHypnotherapistになった人なので、「すべては科学で説明できる」、「催眠療法施術中にクライアントが経験するあらゆる現象はすべて脳の科学的な反応によるものだ」と固く信じていました。
その先生に、退行催眠の際に前世の場面を思い出すことがあることに関してどう解釈するか訊ねてみたら、「クライアントさん自身のRealityなので、その人が前世だと信じるなら、それはそれでいい。自分がそう信じるかどうかは関係ない。前世だと本人が理解してそれで悩みが解決するならそれでいいんだから」と言っていました。
オーストラリアの臨床催眠療法士の場合、セラピストがスピリチュアルな人であっても、スピリチュアルな発言を避けなければプロフェッショナルとして認められないのが現状です。政府の認定を受け、信用されるためには、どうしてもそうなってしまうのでしょう・・・
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