28 January 2016

優曇華の花が咲いた?

「この20年ぐらいの間、優曇華の花が世界中で咲いていて、これはBuddhaの再来を意味するのではないか?」というような記事を読んだので、ちょっと優曇華の花について検索してみて、???

まず、この動画を観て、ビックリ。

 

「えっ、これが優曇華の花???」

これなら、うちの家の壁や物干し、木の葉などにひっついているのを時々見かけます。植物だけでなく、金属や石にもくっついているので、てっきりinsectの卵だと思っていました。

で、こちらの動画を観ると・・・・


Green lacewing(写真下)の卵がudumbara flower にそっくりだから、Green lacewing が”udumbara flower”と呼ばれる(間違われる?)ということのようです。
Image result for Green lacewing

う~ん・・・ということは、韓国の寺で仏像についていたのは、本物ではなくて虫の卵だったのでは? 

優曇華の花についてよく調べてまとめてくださっているこちらのブログを見ると、こんなことが書かれていました。

「昔はこの優曇華の花が咲くと悪いことが起こる、と言われていたようです。火事になる、病人が出るなど。つまりは、虫の卵が付くほど家を汚くするな、という主婦への戒めなのでしょうね」

たとえ虫の卵でも、優曇華の花だと信じて「ありがたい」と思ってお祈りしたら、よいことが起きるのではないかと思うので、まあそれはそれでいいことにして・・・

wikipediaによると、インドなどでは、オーストラリアや南アジア原産のイチジクに似た実がなるこの木(フサナリイチジクFicus racemosa )がudumbaraと呼ばれているそうです。

Ficus - racemosa.JPG

日本では、「国内では熊本県山鹿市長崎県佐世保市のみに自生するアイラトビカズラ」が優曇華と呼ばれることもあるそうで・・・・

結局、3000年に1度咲くと言われる幻の花は誰も見たことがないので、「きっとこういう花のことだろう・・・」と、最も近いと推測される植物(虫も!)をそれにあてている、ということなのでしょうかね?

というわけで、「過去20年ぐらいの間に優曇華の花が世界中で発見されている」現象は、韓国の寺の仏像にくっついていたクサカゲロウの卵が「優曇華の花」と呼ばれて以来、他国に人たちもクサカゲロウの卵を優曇華の花と間違えた可能性が高いです。


仏陀の時代から2500年以上(太陰暦では約3000年)が経ち、「そろそろ仏陀(如来)が再び地上にお生まれになるのでは?」という期待感が、「優曇華の花現象」の原因かもしれませんね。


Buddhist scriptureの “Huilin Phonetics and Interpretation” に、このように記述されているのだそうです。

 “The udumbara flower is the product of propitious and supernatural phenomena; it is a celestial flower and does not exist in the mundane world. If a Tathagata or the King of the Golden Wheel appears in the human world, this flower will appear due to his great virtue and blessings.”

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